車にはガソリンなどの燃料や冷却水、エンジンオイル、パワステオイルなどの様々な液体が使用されており、漏れている液体によっては、そのまま走行を続けると非常に危険な場合もあります。
こちらでは、車から漏れる液体にはどのようなものがあるのかを、その危険度と併せてご紹介します。また、水漏れしている原因や対処法、修理にかかる費用などについても詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください!
目次
燃料漏れ【危険度★★★】
車から漏れる可能性のある液体の中で、最も危険度の高いものがガソリンなどの燃料です。ガソリンなどの燃料が漏れていると最悪の場合、火災につながる恐れがあり、大変危険です。燃料が漏れている場合は速やかに修理を行う必要があるため、燃料漏れの特徴を知っておき、早めに対処できるようにしておきましょう。
燃料漏れの特徴
燃料タンクからエンジンルームにかけて水漏れしている場合は、燃料が漏れている可能性があります。ガソリンなどの燃料が漏れている場合は強い臭気が発生するため、燃料タンクからエンジンルームにかけて水漏れしている場合は、臭いをかいで確認しましょう。
燃料漏れの対処法
燃料漏れの可能性がある場合は、絶対にエンジンをかけないようにしましょう。ガソリンなどの燃料が漏れた状態でエンジンをかけてしまうと発火する可能性があり、最悪の場合火災につながる恐れがあります。また、ガソリンなどの燃料が漏れている場合、静電気からも発火する可能性があるため、車のドアの開け閉めや車を降りる際などに、静電気が発生しないよう注意する必要があります。
走行中にガソリンなどの強い臭気を感じた場合は、安全な場所に速やかに停車し、エンジンを切ります。エンジンを切ったら周囲の安全を確認してから車を出て、ロードサービスや修理工場などに連絡するようにしましょう。燃料漏れは非常に危険なので、少しくらいなら走行を続けても大丈夫、などと考えてはいけません!
燃料漏れの原因と修理費用
ガソリンなどの燃料が漏れる原因としては、燃料タンクやフューエルホースが破損している、パイプの留め具が緩んでしまっているなどが考えられます。修理費用は車種によって異なりますが、フューエルホースの交換費用は工賃込みで6,000~12,000円程度、燃料タンクの交換費用は工賃込みで35,000~200,000円程度となっています。燃料タンクが破損している場合にかかる交換費用には幅があり、かなり高額になってしまう可能性もあるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
冷却水漏れ【危険度★★☆】
冷却水は、エンジンを冷やすことでオーバーヒートしないようにする役割を果たしており、エンジンが正常に動くために欠かすことのできない重要なものです。冷却水が漏れてしまうと、エンジンが十分に冷やされなくなることでオーバーヒートを引き起こしてしまったり、最悪の場合エンジンが焼き付いてしまう恐れもあるため、すぐに修理する必要があります。
冷却水漏れの特徴
エンジンルーム周辺から漏れている液体に赤や緑、青などの色が付いている場合、冷却水が漏れている可能性が高いです。また、冷却水は主成分であるエチレングリコールの性質により甘い匂いがするため、匂いも併せて確認しましょう。
冷却水漏れが疑われる場合は、ボンネットを開け、リザーバータンクに冷却水が入っているかどうかを確認します。冷却水の量が急激に減っている場合は、冷却水が漏れている可能性が高いです。
冷却水漏れの対処法
冷却水漏れに気付いたら、まずは応急措置をして水漏れを防ぎます。応急処置としては、カー用品店やホームセンターなどで売られている補充用の冷却水を継ぎ足す方法や、水漏れ防止剤をラジエーターに注入することで、冷却水が漏れ出すのを一時的に止めるなどの方法があります。しかし、これらはいずれも応急処置であるため、早めに修理工場やディーラーに修理に出す必要があります。また、近くにホームセンターやカー用品店がなく、補充用の冷却水や水漏れ防止剤を購入することができない場合は、水道水やミネラルウォーターなどで代用することもできますが、長期間入れたままにしていると錆や凍結につながる恐れがあります。あくまでも、緊急時の最終手段であると考えておきましょう。
冷却水漏れの原因と修理費用
冷却水が漏れる原因としては、ラジエーター本体の損傷やラジエーターホース、ヒーターホースなどのホース類の劣化、ウォーターポンプの劣化などが考えられます。修理費用は破損している箇所や程度などによって異なりますが、ラジエーター本体の修理費用が10,000~25,000円程度、ホースやタンクの交換だけで済む場合は工賃込みで20,000~30,000円程度、ラジエーター本体の交換が必要になる場合は工賃込みで30,000~80,000円程度となります。
オイル漏れ【危険度★★☆】
車のオイルには、エンジンオイルの他にも様々なオイルがあります。オイル漏れを放置していると走行不能になったり、最悪の場合、火災を引き起こす恐れもあります。車のオイル漏れに気付いたら、きちんと原因を突き止めることが重要です。
オイル漏れの特徴
オイルは粘度があり独特な臭いがするため、漏れに気付きやすいです。車にはエンジンオイルやミッションオイル、パワステオイル、ブレーキオイルなど様々なオイルが使用されていますが、オイル漏れが発生している場所によって、どのオイルが漏れているのかを判断することができます。エンジンルーム周辺からオイル漏れしている場合はエンジンオイルが漏れている可能性が高く、エンジントラブルが発生している恐れがあります。前輪や後輪に限らず、タイヤの裏からオイル漏れがあった場合はブレーキオイル、MT車のシフトレバー周辺からオイル漏れしている場合はギアオイル、FR車や4WD車の後輪車軸の中央付近からオイル漏れしている場合は、デフオイルが漏れている可能性があります。
オイル漏れの対処法
オイル漏れに気付いたら、まずは応急処置をしてオイル漏れを防ぎます。応急処置としては、カー用品店やホームセンターなどで売られているオイルを継ぎ足す方法や、漏れ止め剤をエンジンオイルに混ぜることで、漏れが発生している箇所を一時的に固める方法などがあります。しかし、これらはいずれも応急処置であるため、オイル漏れはそのまま放置せず、早めに修理工場やディーラーに修理に出すようにしましょう。
オイル漏れの原因と修理費用
車のオイル漏れの原因としては、オイルキャップやヘッドカバーパッキン、ゴムパーツ、ガスケット、オイルパンなどの経年劣化、ピストンリングの摩耗、シリンダーの破損などが考えられます。オイル漏れの修理費用は、原因や故障箇所によって異なります。ゴムパーツなどの劣化やボルトの緩みが原因の場合、修理費用は数千円から10,000円程度、ガスケットやオイルパンなどのオイル関連のパーツの交換費用は、工賃込みで15,000~30,000円程度となります。また、シリンダーやピストンリングの破損が原因の場合はエンジンの組み直しが必要となるため、修理費用は状態にもよりますが、200,000~1,000,000円程度と非常に高額になります。
水漏れ【危険度☆☆☆】
車から漏れているのが水の場合は危険性はなく、走行に問題もありません。水漏れに慌てないためにも、水が漏れる原因にはどのようなものがあるのかを知っておきましょう。
無色透明・無臭であれば水
助手席の下あたりに無色透明で無臭の水が溜まっている場合は、エアコンの除湿による排水であることがほとんどです。この水はエアコンを使用していると出るもので、危険なものではありません。また、マフラーから水滴が垂れている場合も、無色透明で無臭の水であれば排気ガスに含まれている水分であるため、問題はありません。
修理が必要になる場合
車から漏れているのがただの水である場合は危険性はないため、修理なども必要ありません。しかし、助手席のフロアが水浸しになるほど水漏れしている場合は、葉や水垢などによってドレンホースが詰まっていたり、ドレンホースがねじれてしまっている可能性があります。この場合は修理工場やディーラーに持ち込む必要がありますが、かかる費用も安く、すぐに解決します。
まとめ
車から水漏れしている場合は漏れている液体が何かを判断し、正しく対処する必要があります。また、水漏れしていることですぐに危険が生じるものでない場合も、応急処置を施したからといってそのまま放置していると重大な故障につながり、事故を引き起こす原因になる可能性もあります。ガソリンなどの燃料が漏れている場合は、絶対にエンジンをかけずにその場で修理工場などに連絡し、冷却水やオイルが漏れている場合は応急処置を施してから、きちんと修理に出すようにしましょう。
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