まだ記憶にも新しい2019年10月に発生した令和元年台風第19号。10月12日に日本列島に上陸し、関東地方・甲信地方、東北地方に寛大な被害をもたらしました。台風として初の特定非常災害特別措置法が定められ、ハギビス(Hagibis)と命名されました。
私たちの生活で非常に便利な車ですが、車は完全防水ではないので大雨や台風によって故障してしまうことがあるのです。こういった車は水没車(冠水車)と呼ばれ、国土交通省からも「水に浸った車両は、外観上問題がなさそうな状態でも、感電事故や電気系統のショート等による車両火災が発生するおそれがあります」と呼び掛けています
では、水没車(冠水車)は修理すればまた使用できるのでしょうか?また、その修理にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
目次
水没車の修理はできるものなのか
浸水レベルによっては修理が可能で再び走行ができるようにはなりますが、地上から約30センチの高さにあるマフラーが水没すると排気ができなくなるためエンストし、エンジンが止まってしまいます。またエアクリーナー(エンジンに空気を送る装置)に水が入るとエンジンが停止してしまうので、車の心臓となるエンジン部分が水没してしまうと車は動かなくなります。
マフラーより下なら修理が可能?
車の下部についているマフラーが水没しまうと何らかの不具合が発生してしまうため、修理ができる目安としてはマフラーより下、タイヤの半分までの水没が修理ができる範囲になるでしょう。
マフラーが水を吸い上げてしまうとエンジン内部に水が入り込んでしまう可能性があるため、修理ができてもエンジンの交換となってしまいます。エンジン内に水がある状態でエンジンを始動すると、ウォーターハンマー現象が発生しエンジンが破損してしまいます。エンジンの交換は車によってはかなり高額な費用がかかってきまので、修理をするのはおすすめではありません。
ウォーターハンマー現象
ウォーターハンマー現象とは、シリンダーの中に水が入ってしまい、空気と違い水は圧縮できないため、その圧縮パワーがコンロッドを曲げてしまったり、シリンダーブロックを壊してしまう事をいいます。
タイヤ半分までの水没は、タイヤとブレーキローター(タイヤにブレーキをかける部品)の交換で済みますのでエンジンに比べると安価での修理ですね。
エンジンルームまで浸水すると修理は不可
エンジンルームにまで水が入り込んでしまっている場合、修理を考えるよりは売却をする方がよいでしょう。エンジンルームの高さまで水没となるとフロアまで水没している可能性も高く車内は湿気やカビなどで不衛生になり異臭の原因にもなります。また、エンジンルームにもゴミや砂などが入り込み、除去するにもかなり高額な費用がかかってしまう上、完全に取り除くことは難しいとされています。
エンジンの交換に、フロアマット・シートの交換を考えるなら車自体の売却を考える方がよいですね。
修理費用はどのくらいかかるのか
水没した場合の相場としまして、車種や修理箇所によってその相場が異なりますが、どこまで水没したかでおおよその修理費用の目安がわかります。
修理費用の相場
- タイヤの半分の水没であれば、タイヤ代・ブレーキローターの交換で約5万円~
- マフラーが浸水した場合は約50万円~
- 車内に水が入ってきてシート下なら約25万円~
- シート上まで浸水してしまっている場合は約50万円~
と、おおよその修理費用となっています。
さらに・・・
さらに、エンジンの交換となれば安いもので10万円~高いもので100万円以上かかってしまう事もあります。ミッションやギアの交換となると数百万円かかってきてしまいます。修理するより新車の方が安いのでは…?
長年使用し愛着のある車かもしれませんが、高額な修理費となれば売却を考える方も多くいます。税金の面に関しても新車から年月が経つと支払う税金も上がってきてしまいますよね。たとえ保険で修理費がカバーされたとしても「全損」扱いになる場合は買い替えた方がお得となります。保険によっては全損扱いになると保険金+全損見舞金がもらえる保険もあります。
全損とは、保険会社で決めた車の時価を修理費用が上回ってしまった場合や、盗難にあった、修理できないほどに車が壊れてしまっている状態のこと。
水没車(冠水車)はどうすればよいのか
あまりに高額な修理費が必要になってくる場合は修理はあまりおすすめしません。修理をしてもその後、劣化のスピードがとても速くすぐにまた不具合が出てきてしまう事も多いのです。
そんな時は、どうしたらいいのでしょうか・・・。なんと、水没車でも買取を行ってくれる廃車買取業者があるのです。
廃車を専門的に行っている業者は数多くあります。リサーチして自身に合った業者さんにお願いしてみるのがいいですね。
まとめ
今回の記事をまとめると水没車の修理はオススメとは言えず、どこまで水没したかで費用はかなり異なってきます。水没車の修理は全体的に高額になることも多く、多くの方が廃車を選択します。愛車が水没してしまった場合は、水没車の買取も行っている廃車買取業に買い取ってもらうのがベストアンサーです。
数ある廃車買取業者の中でもネコ店長がおすすめしている業者さんはカーネクストという廃車買取の専門業者さんです水没車(冠水車)でも0円以上の買取保証をしているのには驚きですね!!