車がどこかに衝突した際、壊れることで衝撃を分散させ、衝突によるダメージを小さくする役割を果たしているバンパーは、車の中でも破損しやすい部位の一つです。バンパーが破損した状態で走行するのは見た目が悪いだけでなく、走行時の安全にも関わるため、破損してしまった場合はすぐに交換や修理を行う必要があります。
こちらでは、バンパーの交換や修理にかかる費用の相場や、どの業者に依頼すべきかなどについて詳しく解説していきます。
目次
バンパーは交換と修理どっちがいい?
バンパーが破損してしまった場合、交換と修理のどちらを行うべきか迷う方も多いかと思いますが、どのように見分ければいいのでしょうか。
傷やへこみの大きさで見分ける
バンパーの交換と修理のどちらを行うかは、傷やへこみの大きさ、損傷の具合などで見分けます。傷やへこみの大きさが2~3cm以内で、損傷の具合も軽い場合は修理、傷やへこみの大きさが5cm以上であったり、損傷が激しい場合は交換するようにしましょう。ただし、傷やへこみ自体は小さくても、複数箇所あったり範囲が広い場合は、修理するよりも交換する方が安く済む場合もあります。
修理業者に見積もりを取る
バンパーが破損した場合、交換と修理のどちらが安くなるのかは傷の大きさや範囲によっても異なるため、一度整備工場などに見積もりを取ることおすすめします。ただし、バンパーの修理には交換とは異なる専門知識や技術が必要となるため、板金技術を持っていない整備工場などでは、傷やへこみの大きさに関係なく交換で対応することになります。見積もりを取る際に、板金技術を持っている業者かどうかも確認しておくようにしましょう。
バンパーの交換・修理費用の相場
バンパーの交換や修理にかかる費用の相場は、それぞれどれくらいなのでしょうか。
バンパーの交換費用の相場
バンパーの交換にかかる費用は、車種や年式、パーツの供給状況などによって異なりますが、5~20万円程度が相場です。バンパーの交換には新しいバンパーの代金に加え、交換工賃も必要になります。新しいバンパーの代金は車種によって異なりますが、車体価格が高い車や輸入車の場合は、バンパーの代金も高額になります。また、車の製造日や経過年数、劣化具合、車両状態によって車体の色は様々であるため、車体に合わせた色に塗装するために色が付いていないバンパーもあります。このような塗装が必要なバンパーの場合は、バンパーの代金の他に塗装費用として3~5万円ほどかかります。さらに、近年の車はセンサーやカメラなどが標準装備されており、バンパーに付属している部品の交換費用も必要になることが多いです。特に、オプション装備や社外品のエアロなどを取り付けている場合は、新しく交換するバンパーに穴を空けてアフターパーツを装着する必要があるため、その分の工賃が発生します。
このように高額になりやすいバンパーの交換費用ですが、交換するバンパーを新品ではなく中古品にすることで安く抑えることができます。中古品のバンパーを取り寄せられるかどうかは、整備工場などに問い合わせてみるようにしましょう。
バンパーの修理費用の相場
バンパーの修理にかかる費用は、傷やへこみの大きさによって異なります。10cm×10cmほどの小さな傷やへこみの場合は1万円程度で修理できますが、傷やへこみの大きさが10cm×30cmなど、バンパーの半分を塗り直す必要がある場合は3万円程度かかります。さらに、傷やへこみの範囲が広く、バンパー全体の塗り直しが必要になる場合は、5万円程度かかることもあります。
バンパーを修理する場合は、バンパーを着脱する必要がありません。そのため、着脱費用を含む工賃と新しいバンパーの代金がかからず、修理に伴う技術料のみ必要になるため、交換するよりも費用を安く抑えることができます。また、小さな傷やへこみであれば自分で修理することもできますが、バンパーの修理には高度な技術が必要です。仕上がりがきれいにならなかったり失敗してしまった場合は余計な手間や時間、費用がかかることになるため、無理に自分で修理しようとせず、プロに修理を任せることをおすすめします。
代車費用がかかる場合も
バンパーの修理や交換などはその日のうちに終わらず、数日かかることもあります。車を通勤や買い物などで毎日使用しており、その間車がないと生活に支障が出る方などは、代車を借りる必要があります。代車の貸し出しを無料で行っている業者もありますが、修理費用や交換費用とは別に代車費用が発生する場合もあるため、代車が必要になる方は事前に確認しておくようにしましょう。
バンパーの交換・修理はどこに依頼する?
バンパーの交換や修理はどこに依頼すべきなのでしょうか。それぞれの業者の特徴をご紹介します。
ディーラー
ディーラーは店舗に専属の修理店を持っていたり、修理箇所以外の部分の点検まで行ってくれるため、修理の質が高いのが特徴です。また、ディーラーはメーカーや車種に関する専門知識も豊富なため、安心して任せることができます。しかし、交換する新しいバンパーや修理に使用する部品などはメーカー純正品の新品を使用するため、修理費用や交換費用はどうしても割高になってしまいます。費用は高くなっても確実にきれいにしたいという方は、ディーラーに任せることをおすすめします。
整備工場
普段から付き合いのある整備工場などがある場合は、そういったところに依頼すると安心です。技術力のある整備士が在籍している整備工場であれば、技術面でも安心して任せることができます。整備工場などでは、新品ではなく中古のパーツを取り寄せてくれることもあり、修理や交換にかかる費用を安く抑えることができます。付き合いのある個人経営や小規模な整備工場であれば、値引きをしてくれる可能性もありますよね。ただし注意しておきたいのは、板金技術を持っていない整備工場の場合、傷やへこみの大きさに関係なく交換で対応することになるということです。また、初めて利用する整備工場の場合、技術力などが分からない状態で依頼することになるため、板金技術を持っている整備工場なのか、評判はどうなのかなどを事前に調べておくことが重要です。
板金塗装屋
板金塗装屋とは自動車整備工場とは異なり、車の板金塗装を専門に行っている業者のことです。バンパーなどの外部パネルの修理は板金塗装屋の専門分野であり、ディーラーが板金塗装屋に傷やへこみの修理を依頼することもあるため、安心して任せることができる技術力を持っています。修理にかかる費用は、業者や修理箇所などによって異なります。整備工場と同様に、価格や技術力などを事前に調べておくことが重要です。
まとめ
バンパーが破損してしまった場合、交換と修理のどちらを行うかやその修理費用、依頼先などについてご紹介しました。交換か修理のどちらを行った方が費用を安く抑えられるのかは、傷やへこみの大きさによっても異なりますが、業者に見積もりを出してもらうと確実です。また、交換や修理の依頼先は価格や技術力など、何を重視するかに応じて選ぶようにしましょう。バンパーの修理費用や交換費用は高額になることもあります。長く乗った車や走行距離が長い車などの場合は、これを機に乗り換えを検討してみてもいいかもしれません。