車で走っていると、以前よりも燃費が悪くなったと感じる方もいるのではないでしょうか。燃費が悪くなるのには原因があり、原因を突き止めてきちんと対処することで、燃費を良くすることができます。
こちらでは、車の燃費が悪くなる原因をご紹介し、原因ごとの対処法、修理や交換にかかる費用の相場なども併せて解説していきます。ぜひ参考にしてみてください!
目次
車の燃費が悪くなった原因はエンジンオイル?
エンジンオイルが劣化したり、漏れによって量が減ってしまうと、エンジンのピストン動作を鈍らせてしまいます。エンジンの動作が鈍ると、通常よりもエネルギーを作り出すのに大きなパワーが必要となるため、燃費が悪くなる原因となるのです。エンジンオイルは、燃料の不完全燃焼で発生するススや細かい汚れなどを吸着することで劣化し、黒く変色します。劣化して変色したエンジンオイルを使用し続けた場合、燃費が悪くなるだけでなく、エンジンの焼き付きや錆の原因にもなります。
そもそもエンジンオイルとは
エンジンオイルはエンジン内部の洗浄、防錆、冷却、潤滑、密閉などの重要な役割を果たしており、エンジンの各部品が正常に働くために必要なものです。
エンジンオイルが原因で燃費を悪くしないために
エンジンオイルが劣化したり量が減ってしまうと燃費の悪化につながってしまうため、エンジンオイルは定期的に交換するようにしましょう。エンジンオイルを交換する適切な時期は、車種や走行する環境によって異なりますが、走行距離3,000~5,000kmごと、もしくは3ヶ月~6ヶ月ごとの交換が望ましいです。エンジンオイルの交換をディーラーやガソリンスタンド、カー用品店などに依頼した場合、オイルの交換にかかる費用は2,000~8,000円程度です。ディーラーなどに依頼せず、自分でエンジンオイルの交換をする場合は、メーカーが推奨しているオイルを入れることが重要です。エンジンオイルは車種によって適切な粘度が異なり、適さない粘度のオイルを入れてしまった場合、エンジンが効率的に動くことができなくなるため、燃費の悪化につながってしまいます。また、エンジン音や車の振動が大きくなったり、車の下に黒っぽい粘り気のある液体が漏れてきている場合などは、エンジンオイルが漏れてしまっている可能性があります。エンジンオイルが漏れている場合は燃費が悪くなるだけでなく、エンジンそのものの故障につながる恐れがあるため、早めに修理に出すようにしましょう。
バッテリーが劣化すると燃費が悪くなる?
バッテリーが劣化すると、蓄電の機能が弱まることで電圧が低下します。電圧が低下すると電気を作り出すオルタネーターが蓄電をしようと高出力で動き続けるため、エンジンに負荷がかかり燃費が悪くなってしまいます。また、バッテリーが劣化すると燃費が悪くなるだけでなく、ヘッドライトやウインカー、カーウインドウなどの動作が鈍くなり、バッテリーが上がりやすくなってしまいます。
そもそもバッテリーとは
車のバッテリーはオルタネーターの回転を利用して発生した電気を蓄電し、エンジンの始動時に電力が必要になる際、蓄電した電気を供給する役割を果たしています。
バッテリーは定期的に交換することで燃費を良くする
バッテリーの交換時期の目安は、ガソリン車で2~3年ごと、ハイブリッド車で4~5年ごととなっています。ただし、普段から車によく乗ったりエアコンの使用頻度が高い場合などは、バッテリーに負荷がかかりやすいため、早めの交換が必要になります。バッテリーの交換にかかる費用は、工賃込みで7,000~40,000円程度です。バッテリーの価格は性能によって異なりますが、高額なバッテリーほど安定して電力を供給することができます。バッテリーの劣化具合は、ディーラーやガソリンスタンド、カー用品店で点検してもらうことができます。自分で点検する場合はバッテリーテスターを使用し、電圧を測定してバッテリーの劣化具合を確認します。バッテリーテスターは、数千円~15,000円程度で購入できます。
タイヤの空気圧が低いと燃費が悪くなる?
タイヤは走行することで自然と空気が減っていきます。自転車のタイヤの空気圧が低くなると、漕ぐのに力が必要になった経験がある方もいるのではないでしょうか。タイヤの空気圧が低くなると、道路に接する面積が広くなることで摩擦抵抗が大きくなり、燃費が悪化しやすくなります。また、タイヤの空気圧が低いと燃費が悪化するだけでなく、パンクのリスクが高まったりスリップの危険性が高まってしまいます。
そもそもタイヤの役割は
車が走行するのに欠かすことのできないタイヤは車両の重量を支える、駆動力や制動力を伝える、路面からの衝撃を和らげるなどの重要な役割を果たしています。
タイヤは適正な空気圧にすることで燃費向上につながる
燃費を悪くさせないためには1ヶ月に1回程度、タイヤの空気圧をチェックすることが望ましいです。タイヤの適正な空気圧は車種によって異なり、運転席のドアの開口部などに記載されています。タイヤの空気圧はガソリンスタンドなどに設置されている空気圧計(エアゲージ)で確認することができるため、適切な空気圧よりも低い場合は、空気充填機で空気を補充するようにしましょう。ただし、空気圧は高すぎても直進安定性の悪化やタイヤの偏摩耗の原因となります。高すぎず低すぎない、適切な空気圧を保つことを心がけましょう。
スパークプラグが劣化すると燃費が悪くなる?
スパークプラグは消耗品であるため、一定期間を過ぎると交換する必要があります。スパークプラグの交換を行わず劣化してしまった場合、ガソリンを上手く燃焼させることができなくなります。ガソリンを上手く燃焼できなくなると、正常にエンジンを回転させることができなくなり出力が低下するため、燃費の悪化につながります。
スパークプラグとはどんな部品
スパークプラグは、エンジン内部でガソリンと空気が混ざった混合気に火を点けてガソリンを燃焼させ、エンジンを回転させる役割を果たす重要な部品です。
スパークプラグを定期的に交換することが燃費向上に
装着しているスパークプラグの種類によっても異なりますが、スパークプラグの交換時期の目安は、普通車で走行距離20,000km、軽自動車で走行距離10,000km程度です。スパークプラグの費用は一般プラグで1つ800~1,000円程度、電極の素材にイジリウム合金が使われているスパークプラグで1つ2,000~2,500円程度、ディーラーや修理工場、カー用品店などに交換を依頼した場合は、プラスで工賃が4,000円程度かかります。イジリウムプラグは一般プラグに比べ価格が高くなっていますが、耐久性に優れているため一般プラグよりも長く使うことができ、燃費向上も期待できます。また、交換時期が来ていなくてもエンジンから異音がしたり振動を感じた場合は、スパークプラグに不具合が生じている可能性があるため、早めに交換する必要があります。
O2センサーが故障すると燃費が悪くなる?
O2センサーが故障すると排気ガス中の酸素の濃度を正しく測定できなくなり、走行に必要な量よりも多く燃料を噴射するため、燃費の悪化につながってしまいます。また、O2センサーが故障すると空燃比に狂いが生じ、マフラーからススが多く排出されたり、排気ガスの臭いが強くなります。
O2センサーとは
O2センサー(オキシジェンセンサー)とは、排気ガス中の酸素の濃度を測り、燃料の噴射量を適切な量に調整するためのセンサーのことです。
O2センサーを修理して燃費を改善
O2センサーが故障すると、エンジン警告灯が点灯します。ただし、エンジン警告灯が点灯しても故障箇所を自分で特定するのは難しいため、排気ガスの臭いが強くなったと感じたら、早めにディーラーや修理工場で点検してもらうようにしましょう。O2センサーの点検を行う時期の目安は走行距離80,000km、もしくは新車購入や前回の点検から5年が経過した頃です。点検の結果、O2センサーの交換が必要になる場合、かかる交換費用は工賃込みで25,000~35,000程度です。
運転の仕方
燃費が悪くなる原因は、パーツの劣化や不具合だけではありません。実は、普段からの運転の仕方も燃費に大きな影響を与えているのです。
燃費が悪くなる運転の仕方
急発進や急停車、急加速などの車に負担をかける運転の仕方を続けたり、アイドリングを長時間続けた場合などは、燃費が悪くなりやすいです。また、車は重くなればなるほど動かすために大きなパワーを必要とし、エネルギーの消費量が大きくなるため、燃費の悪化につながります。
エコドライブを心がける
ゆっくりと加速し、車間距離を十分にとって安全運転を心がけることが、燃費の向上にもつながります。赤信号で止まる際などもフットブレーキだけで停車するのではなく、エンジンブレーキを利用して車の速度を落としてから停車するなど、急ブレーキを避ける運転をするようにしましょう。また、比較的軽い荷物であっても積んだまま走行を続けていると、少しずつ燃料を消費してしまいます。荷物などは積んだままにせず、こまめに降ろすようにしましょう。
まとめ
車の燃費が悪くなってきたと感じたら、パーツごとの点検を行ったり、適切な時期に交換を行うようにしましょう。また、普段の運転の仕方に意識を向けるだけで、燃費を改善することもできます。燃費を悪くさせるような車に負担のかかる運転を避け、エコドライブを心がけるようにしましょう。
長く乗っている車でパーツの劣化や故障などにより、修理や交換にかかる費用が高額になる場合は、これを機に乗り換えを検討してみてもいいかもしれません。カーネクストなら低年式車・多走行車・故障車など、どんな状態のお車でも買取を行っています。ぜひ一度、査定をしてみてはいかがでしょうか。