車には購入時・所有時・廃車時にそれぞれ税金が絡んできます。
購入時、所有時に関しては購入する店舗の人間や市役所の人が教えてくれますので、税金の支払いに関しては何も心配することはありません。しかし廃車時に関しては、その方法が様々ですので不安に思われる方もいるでしょう。
そこで今回は、廃車の際の税金についてまとめてみようかと思います。
廃車の際に支払う税金
それでは早速、廃車の際に支払いが必要になる税金についてご紹介したいと思います。車は購入時に様々な税金や費用がかかりますから、廃車の時もいろいろと費用がかかってしまうのではないか、と思う方が多くいらっしゃいます。
原則、廃車時には税金の支払いは無い
まず初めにご安心していただきたいのは、廃車の際に税金の支払いは原則不要ということです。

車に関して支払いが必要な税金 | ||
購入時 | 所有時 | 廃車時 |
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この様に、購入時や所有状態ではいくつか支払いが必要になる税金はありますが、廃車時には基本的には税金の支払いは不要となります。

例外:未納やリサイクル料金
廃車時に支払いが必要な税金について、原則不要ということですが例外も存在します。それは、所有時に支払いが必要だった自動車税や重量税の支払いが滞っている場合です。その場合は、未納状態で廃車手続きを完了させたとしても、それまでに納税義務があった税金が無かった事になる訳ではありません。なので、廃車を理由に税金逃れを行う様な小細工を行うことは出来ないのです。
また、今では2005年から始まったリサイクル法によって、廃車時に必要になるリサイクル料金を前もって新車購入時に支払う事になっていますが、それ以前に購入された車の中にはリサイクル料金が未払い状態の車も存在します。そういった車の廃車時には、税金とは異なりますがリサイクル料金の支払いが必要になる事があります。
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廃車で返ってくる税金
続いては、廃車を行う事で逆に返ってくる税金についてご紹介いたします。
この制度を還付金といい、1年ないしは2年分の税金を前払いしている状態ですので、廃車にした時期から月割計算で未消化分の税金を返してもらえるのです。

自動車税の還付金
まず一つ目の還付金としては、自動車税の還付金が挙げられます。
自動車税は車の「所有」に対して課税されるものですので、廃車にして所有者情報がなくなれば、1年の前払い分から月割計算分の還付が可能となります。
ただし、これは普通自動車の自動車税の場合のみに適用され、軽自動車に関しては(軽)自動車税の還付金は制度自体がありませんので、その点は注意が必要になります。
重量税の還付金
2つ目の還付金としては、重量税の還付金が挙げられます。
この還付金は、車の「重量」に対して課税されるもので、課税のタイミングとしては車検の際に支払いが必要になります。
よって、新車購入時は3年後に車検、それ以降は2年ごとに車検となりますので、重量税に関しても新車購入時には3年分を、それ以降は2年分ずつ支払う事になります。
保険の還付金について
税金の還付金とは異なりますが、車に対して加入する自賠責保険と任意保険に関しても、前払い制で支払っており、解約の際に月割計算で解約返戻金をもらう事が可能です。
この解約返戻金も還付金のカテゴリーに分類されますので、廃車時に受け取る事ができるものですが、これに関しては自分で解約を行う事で初めて還付金の受け取りが可能となりますので、解約忘れに関しては注意が必要なものとなります。

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業者を使う場合は注意が必要
ここまでは、自分で廃車手続きを行った際の税金の概要となります。現在では多くの方が廃車を行う際に廃車買取などの業者を利用する事になります。この場合は、実は自分で廃車を行う場合と比べて、税金関連で違いが生じるのです。

還付金を買い取る業者
廃車買取業者の中には、手続きの簡略化の為に還付金の受け取り権利を買い取る業者が存在します。
通常であれば、廃車を行った際の還付金は税金を支払ったものに返されるものですが、その権利を廃車の買取金額に上乗せして買い取ってくれる代わりに、税金の還付金の受け取りは廃車買取業者が行うというものです。この場合、売り手としては通常は還付までに3ヶ月かかるものを、廃車から1週間前後で廃車の買取額と一緒に受け取る事ができますので、かなりメリットにはなりますね。
しかし、還付金の存在を明かさずにコッソリと権利だけを取ってしまう業者も存在していますので、そういった業者には注意が必要となります。
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中古車になる場合の重量税
還付金の一つに重量税があると紹介しました。
この重量税は車の重量に対して課税されるものですので、車をスクラップにする廃車の場合にのみ還付金が発生する事になります。ここで注意が必要なのは、廃車買取に車を出したからといって、その全てがスクラップにされるわけでは無いという事です。
実際、廃車として出された車でも中古車としてまだまだ使える場合だったり、海外で需要のある車だった場合は解体されずにそのまま中古車として生き残る事になります。そうなると、車の重量自体は消えていませんので、重量税の還付金は発生しないのです。

以上が、廃車時に必要になる税金の知識となります。自分で廃車を行う場合には、基本的に間違うことはありませんが、廃車買取に車を売る場合は還付金については事前に確認しておくと安全でしょう。
もちろん、カーネクストの様な大手の場合は、還付金など、そういった面ではかなりしっかりしているので安全に取引が可能です。