車を廃車にしようと思い立ちスクラップにする方法を調べていると、よく「車をスクラップにするとお金になる」という情報を見かける事があります。しかし、この情報を鵜呑みにすると大変なことになり、逆に費用を発生させてしまう事態になるのです。今回は、現在におけるスクラップ事情についてご紹介いたします。
目次
車のスクラップでお金がもらえる噂はどこから?
そもそも車のスクラップを行う事で、どうしてお金がもらえるという噂が出ているのでしょうか。
実は、これは中途半端に内部事情を知ってしまっている事から勘違いが起きており、その情報が拡散してしまっている状態なのです。と言うのも、車のスクラップを行う解体業者は、解体後の車をリサイクルに回す事で車の鉄資源をお金に変える事ができ、これにより解体工場は利益を出しているのです。
なので、「解体工場側としては多少のお金を払って買い取ってでも車が欲しい」と言う話になっているのです。
この噂は、半分正解で半分間違いなんです・・・。
個人ではスクラップ買取は費用がかかる…?
上記の噂の解体工場の収入源に関しては、正解です。
実際、車に含まれる鉄資源はかなりの量ですので、軽自動車で8,000円、普通自動車で1万円以上の利益が見込めるでしょう。
その時期の鉄資源の相場次第で変動します。
そして実際問題、かなり昔であれば個人が車のスクラップの持ち込みで多少の値段で買い取ってもらう事は出来たでしょうが、現在においてこれはかなり難しい事なのです。
個人依頼のスクラップ自体が難しい
その理由の一つとして、個人依頼の車の解体やスクラップ自体が難しいと言う点があります。
最近の傾向としては、解体工場自体は稼働しているのですが、その取引先すなわち車の仕入先は個人ではなく提携業者などに絞っている解体業者が多くなってきているのです。
これにより、個人依頼の車のスクラップは敬遠される様になり、お願いしても拒否される事が多くなったのです。
申し込み窓口自体存在しない事が多いですからね。
また、別視点で見れば、個人依頼の車というのは盗難車や犯罪に使われた可能性も考えられますので、そういった事件に巻き込まれるリスク回避のためにも、解体業者としては企業から廃車を仕入れた方が安全かつ効率が良いのです。
個人依頼が出来ても費用がかかる場合も
しかし、解体業者の全てが個人依頼の車のスクラップを断っている訳ではなく、依頼を引き受けてくれる業者も存在しています。
BtoB(企業間での取引)をメインで行っている解体業者は前述の通り個人依頼のスクラップは不可ですが、BtoC(企業と個人での取引)も行っている解体業者であれば個人依頼のスクラップも可能となるのです。
ただし、それには解体手数料という費用が発生してしまう可能性があるのです。
これは解体業者の裁量次第の部分となりますが、解体・スクラップを行う手数料として1万〜2万ほどの費用を逆に支払わなければいけない状況になるのです。
スクラップの費用がかからない稀なケースも
ちなみに、可能性としては本当に稀なケースですが、スクラップの個人依頼が可能でなおかつ費用がかからない業者も存在はしています。
イメージ的には提携先からの車の仕入れが少なく、解体工程に比較的余裕のある解体業者が無料で受けてくれる事があります。
なので、もしお住いのエリアの近隣に該当する解体業者がいれば、解体費用は無料で車のスクラップを行う事が可能になるでしょう。
これは本当に運次第ですね。
個人でお得に車のスクラップをする方法
以上のことから、個人でスクラップの依頼をされた場合は、本当に運良く超良心的な解体業者に当たらない限り費用がかかったり、そもそもお願いできる業者を探すことさえ不可能です。なので、お得にスクラップする方法を探す以前の問題となっているのです。
そんな状況だとしても、お得にスクラップしたいという思いは変わらないはずですので、現状で一番お得になる方法をご紹介いたします。
個人ではなく間に業者を介する
その方法とは、もはや根本から異なるアプローチ方法となりますが、個人でスクラップの依頼を行うのではなく、間に廃車の引き取りを行う業者を入れるという方法となります。
この方法であれば、「個人→解体業者:NG」となっているものが、「個人→廃車業者→解体業者:OK」となるのです。
この仲介を依頼する「廃車業者」は、簡単に言ってしまえば、廃車買取業者の事を指します。
街の廃品回収は費用がかかる事がほとんどですのでNG。
この方法であれば、買取を行ってくれる事が前提の業者ですので、費用がかかることは基本的にはないので、お得に車をスクラップにする事が可能です。
もちろん、これには注意点がございます。
スクラップをお得に行うには業者選定が重要
お得に車をスクラップにする際の注意点は、ずばり「業者選び」です。
というのも、上記でご紹介した廃車買取業者の中には、スクラップは無料だが事務手数料だったり車の引き取りに対して費用がかかってしまう業者も存在しているのです。もし、そういった業者に依頼されてしまうと、スクラップ費用が無料になったとしても他で費用が発生してしまうので、本末転倒となってしまいます。
なので、これを回避するためにも依頼をされる廃車買取業者には、それらの手数料が全て無料で設定されているカーネクストの様な業者に依頼するように心がけましょう。
まとめ
この事から、車のスクラップを行う場合、昔は買取でお金をもらえる可能性がありましたが、現在においてはほとんど不可能となります。
ほとんどの場合はスクラップに対する手数料が費用として請求されますので、お得に手続きするには廃車買取業者へ間に入ってもらい、買取できる環境を整える必要があります。
もちろん、業者選びは重要になりますが、そこさえ間違わなければ基本的に費用が発生する事なく車をスクラップにして、手放す事が可能となります。
廃車買取業者に依頼されれば車の引き取りもしてくれますので、手間の面でもかなりのメリットとなるでしょう