PR 廃車に関する豆知識

廃車にする時にはリサイクル料金の預託は必須?

廃車をするにあたって必要書類に羅列しているリサイクル券、廃車時の費用として挙げられているリサイクル料金とはどんな費用のことか、また、リサイクル料金の支払い方法や預託状況の確認方法など、ご存じない方も多いのではないでしょうか。

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リサイクル料金とは

リサイクル料金とは、自動車解体業者などが廃車の引取りを行って解体・破砕を行った際に残る、カーエアコン等のフロン類の破壊や、シュレッダーダスト・エアバッグのリサイクルにかかる必要な費用のこととなります。

リサイクル料金は、自動車リサイクル法によって自動車を製造するメーカーと自動車を使用する所有者に対し、それぞれが必要な分を負担するように定められています。

リサイクル料金の負担を業者と所有者に分けた理由

自動車リサイクル料金について定めた自動車リサイクル法の施行が開始されたのは、平成17年(2005年)1月1日からです。

自動車リサイクル法が施行された背景として、車の製造時に使用する部品や素材の中に「鉄やスクラップ」などの有価金属を除いて、シュレッダーダストやエアバッグ・フロン類などの処分費用が高額かつリサイクルが難しい部品が多くなっていたことから、車を引き取った業者が処分を行わずに不法投棄を行っていたことが発覚し、社会問題に発展したためです。30年以上前に発覚した香川県の豊島事件と呼ばれる大量の産廃不法投棄事件については、大きな話題となっており、現在も産廃の廃棄によって汚染された島の浄化処理作業が続けられています。

このような不法投棄等の社会問題を受けて自動車リサイクル法は制定され、廃車の処理にかかる費用負担や処理の方法、廃車引取業者の認可内容などが取り決められました。その際、業者負担となっていた廃車の処理にかかる費用は、業者だけでなく車の所有者にも分けることになったのです。

自動車リサイクル法で決められた廃車費用のなかで、車の所有者が負担する料金が自動車リサイクル料金です。自動車を使用する最終所有者がこのリサイクル料金を支払うことによって、事業者側の負担も軽減される仕組みとなっています。このように、もしも廃車するまでにリサイクル料金の支払いが行われていない(未預託)場合は、車の所有者はリサイクル料金を支払わなくてはいけません。

リサイクル料金の預託状況を調べる方法

車の購入から数年以上が経過していて、リサイクル料金を購入当時に支払っているか分からない場合は、自動車リサイクルシステムにて現在の状況を簡単に調べることができます。

リサイクル料金と聞いた覚えてもないし払っていないのでは、と思われている方が多いとは思いますが、実際には新車購入時や中古車購入時などのタイミングで支払っているケースがほとんどです。購入時の明細が残っていれば、内訳にリサイクル料金と記載がある場合もあります。また、リサイクル料金を支払うとリサイクル券(薄い緑色のB5より少し小さいサイズの証明書)が発行されます。車検証と同時に渡されていることが多いので、知らずに車検証入れのなかで保管されているかもしれません。

自動車リサイクルシステムでの調べ方

車検証の準備または下記の情報を車体を見て確認準備します。

  • 自動車登録番号又は車両番号(ナンバープレートの番号です)
  • 車台番号
  1. 自動車リサイクルシステムのサイトに、PCまたはスマートフォンでアクセス
  2. 「自動車ユーザーの方」⇒「あなたの車のリサイクル料金は?」をクリック(タップ)
  3. 登録自動車(普通車)または軽自動車にチェックを入れる
  4. 予め控えていた車両番号と車台番号を入力
  5. 利用目的のリサイクル料金の預託状況にチェックを入れる
  6. 右下の「検索」を押すと現在のリサイクル料金預託状況確認画面へ

リサイクル料金を支払っていない場合

リサイクル料金は自動車の最終所有者が払う義務となっています。したがって、上記の預託状況を確認してリサイクル料金が未預託だった場合は、リサイクル料金を支払わなければなりません。

未預託の場合のリサイクル料金の支払いは、廃車時に車の引き取り業者へ支払うようになっています。(平成20年までは継続車検時に納付ができましたが、以降は行われていません)

自動車リサイクル料金の金額

自動車リサイクル料金の金額とはいくら位なのでしょうか?

リサイクル料金は、普通車と軽自動車でも異なり車種によっても異なります。こちらではリサイクル料金の概算価格をお伝えさせて頂きます。

軽自動車のリサイクル料金の概算金額

軽自動車のリサイクル料金の概算金額は下記の通りとなります。軽自動車は普通車と比べてリサイクル料金も安い設定となっています。車両価格も安く、税金等の維持費も抑えられていて、リサイクル料金も安いということで購入がしやすいことも、軽自動車人気へつながっています。

  • 4ナンバーの軽自動車(軽トラ・バン・貨物タイプ)の場合 おおよそ7,000円~9,000円
  • 5ナンバーの軽自動車(自家用タイプなどの四輪軽自動車)の場合 おおよそ6,000円~10,000円

普通車のリサイクル料金の概算金額

普通車のリサイクル料金の概算金額は下記の通りとなります。普通車のリサイクル料金は軽自動車と比べると少し高い設定となっています。特に、外車の場合は日本車よりも高い車体が多くなっています。

  • 5ナンバーの小型車(ヤリスやフィット等)の場合 おおよそ8,000円~11,000円
  • 5ナンバーの普通車(カローラフィールダーやカローラアクシオ等)の場合 おおよそ11,000円~12,000円
  • 3ナンバーの普通車(クラウンやアコード)の場合 おおよそ13,000円~17,000円
  • 外車(ベンツやアルファロメオなど)の場合 おおよそ17,000円~25,000円

リサイクル券を紛失してしまった場合

リサイクル券とは、リサイクル料金を支払いしたことを証明する「領収書」のようなものと考えて頂ければよいと思います。リサイクル券を紛失していても、リサイクル料金さえ預託されていれば廃車時にリサイクルシステムで状況を調べることは可能ですので、問題ありません。

リサイクル券を再発行したい

リサイクル券を紛失してしまった場合、原則再発行はできません。前項でご紹介したように、リサイクル券が無くても自動車リサイクルシステム(外部サイト)にて預託状況を確認することができますので、廃車の手順がとまってしまうことはありません。ご安心ください。

リサイクル券廃止の予定

2026年1月に自動車リサイクルシステムの大改造が予定されており、リサイクル券(紙面)の発行も同じタイミングで廃止されることが決定しています。リサイクル券の券面(紙媒体)の廃止以降は、車検証アプリによってデータから読み込みができるようになる予定となっています。

廃車のリサイクル料金に関するまとめ

廃車にする際にリサイクル料金を支払う事は必須であると説明しましたが、実際には既に支払われている(預託済み)方が多い為、そこまで心配することはありません。

また、リサイクル券の紛失についても、リサイクルシステムにて預託状況の確認はすぐにできますので、ご安心ください。今後リサイクル券の紙による交付自体が廃止予定となっていることから、ご自身でリサイクル料金の預託状況を調べて確認する方も増えるでしょう。

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