廃車手続きはかなり面倒な手続きの連続となりますので、基本的には好き好んで自分から手続きしたいという人は居ないでしょう。そんな時は、廃車手続きの代行を利用する事をお勧めするのですが、実はその代行先にはいくつも選択肢があるのです。
そこで、ここでは廃車の代行ができる依頼先をそれぞれ比較していきたいと思います。

廃車買取業者に代行依頼
まず一つ目の廃車代行の依頼先としては、廃車買取業者への代行依頼があげられます。最近は知名度も上がってきていますので、おそらく一番メジャーな方法となっている廃車の代行先でしょう。
廃車買取業者の特徴
この廃車買取業者の特徴としては、なんと言っても廃車の買取も一緒に行ってくれる点でしょう。これは中古車買取店では逆に費用の請求をされてしまうような案件ですので、廃車に関しては100%廃車買取業者への依頼がお得になります。
また、多くの廃車買取業者で運輸支局や軽自動車検査協会で行う廃車申請の手続きを代行してくれますので、車自体の処分と法律に基づく手続きの両方を同時に行う事ができるのが特徴です。ただし、一口に廃車買取業者と言ってもそのサービス内容は業者ごとに異なり、廃車手続きの代行はするけれども有料だったり、代行なしで廃車の引き取りのみという業者もいますので、どの業者に依頼されるかの選別は必要になります。
廃車買取業者に代行依頼するメリット・デメリット
この廃車買取業者に代行を依頼する場合、大きなメリットとしては何と言っても手軽さと安さでしょう。
廃車買取業者に廃車の代行を依頼される流れとしては、
代行依頼した場合の流れ
- 申し込み
- 書類の準備
- 車の引取日に書類と一緒に渡す
あとは放置しておくだけで勝手に廃車手続きを行ってくれます。
また、これらの手続きは多くの廃車買取業者で無料で行ってくれますので、基本的には廃車の手続きの代行は廃車買取業者に依頼されれば問題ないのです。ただし、これにはデメリットもあり、前述でも触れていますがとにかく業者間でのサービスの差が大きい事が挙げられます。
最適な廃車買取業者を選定できれば大きなメリットになりますが、手続きが有料だったり手数料が必要になる廃車買取業者を選定してしまうと、逆に損につながる事になるのです。

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ディーラーに代行依頼
2つ目の依頼先としては、ディーラーでの廃車が挙げられます。
この方法に関しては知っている人と知らない人の割合はトントン(50:50)位だと思いますが、正直なところ、知らなくても良い廃車代行の依頼先です
ディーラーでの廃車の特徴
ディーラーへの廃車代行依頼の特徴としては、依頼できる車がそのディーラーで購入した車である事が挙げられます。
他にも片方はディーラーで購入し、もう片方は別で購入しているような人であれば、お得意様へのサービスとしてディーラー購入じゃない車の廃車手続きも代行してくれる可能性はあるでしょう。ここは、そのディーラーの担当者の裁量の部分が大きいので、一概に「100%可能」とは断言できない内容です。
ディーラーに代行依頼するメリット・デメリット
続いてディーラーに廃車代行を依頼するメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリットについては廃車買取業者と同様に、手続きが簡単である点です。ただし、車は自分で持ち込みする必要がありますので、その手間の分だけマイナス点となります。

また、その車の購入時にローンを組んでいる場合、車検証に記載の名義人にはディーラーもしくはローン会社の名義で登録されている事がほとんどですので、ディーラーに廃車依頼される場合は必要書類もディーラー側で準備してくれますので、かなり楽です。
これに対して、ディーラーでの廃車代行のデメリットがかなり大きいもので、私がお勧めしない要因となっています。その内容は、とにかく手数料が高い事に尽きます。ディーラーに代行を依頼すると、その代行手数料として1万円前後の請求が発生します。
加えて、廃車にする車が不動車の場合は有料のレッカー車の手配が必要になりますが、これも有料(1〜2万円)なので合計3万円近くかかってしまうのです。
廃車買取業者のカーネクストの場合は、レッカー車の手配も無料!
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行政書士に代行依頼
3つ目の廃車代行先としては、行政書士が挙げられます。
基本的に行政書士に依頼される方は、廃車代行利用者の1割未満でしょうが、なんらかの理由でその方法しか選択できない場合もあるでしょう。
行政書士での廃車の特徴
行政書士はあくまでも書類関連の手続きの代行のみに限りますので、廃車は廃車でも車の解体なども必要になる永久抹消登録は依頼する事ができません。
なので、車自体は自宅で保管して、運輸支局もしくは軽自動車検査協会で行う一時抹消登録という書類の手続きのみ代行の依頼を行う事ができます。もちろん、永久抹消登録の車の解体部分のみを自分で行い、残りの廃車申請の手続きのみを行政書士に依頼するという組み合わせであれば、依頼することは可能です。
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行政書士に代行依頼するメリット・デメリット
続いて、行政書士に代行の依頼をされるメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリットに関しては、車は自宅で保管したいという方でなおかつ平日の夕方までに運輸支局(軽自動車検査協会)に出向いて手続きする事ができない人にとっては唯一の廃車代行の方法となります。廃車買取業者やディーラーへの代行依頼の場合は、どうしても車の引き渡しが伴ってしまいますので、「車の保管」が絶対条件である廃車の場合は、行政書士はメリットになります。

ただし、デメリットとしては当然、行政書士さんも書類の代行手続きを行う事が仕事ですので、代行費用が必要になります。良心的な金額設定の行政書士さんであれば5,000円程度で代行してくれますが、近隣に競合がいないエリアの場合は1〜2万円ほどの費用がかかる可能性もございますので、コスト面では大きなデメリットになるでしょう。
以上が、廃車の代行依頼ができる業者の比較となります。
これを見る限り、やはり(業者の選別さえ間違わなければ)廃車買取業者に代行してもらう方法が一番おすすめできる選択でしょう。廃車買取業者に代行してもらえれば、とにかく手続きが楽ですし、何より唯一お金をもらう事ができる方法ですので、他の選択肢を選ばれる理由はありません。

ただ唯一、前述でもご紹介の通り、車は必要だけど長期間乗れない時期があり、自動車税の課税のみをストップさせたい場合は行政書士への一時抹消登録の代行を依頼することになるでしょう。